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回転体・積分

長方形を 2 回まわすと、どんな立体になる?

長方形を x 軸まわりに回すとバームクーヘン型の立体 Q ができます。 それをさらに y 軸まわりに回すと立体 R になります。3Dで回しながら、面積と体積の求め方を確認できます。

問題 xy 平面上の4点 A(1,1)・B(1,2)・C(3,1)・D(3,2) を頂点とする四角形(長方形)P があります。
  1. 四角形 P の面積を求めよ。
  2. x 軸を中心に P を回転させたバームクーヘン型の立体 Q の体積を求めよ。
  3. そのバームクーヘン立体 Q を、y 軸を中心に回転させた立体 R の体積を求めよ。
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解き方

① 四角形 P の面積

P は x が 1〜3、y が 1〜2 の長方形です。よって面積は 2 × 1 = 2 です。

② 立体 Q の体積(x 軸まわりの回転)

長方形 P を x 軸まわりに回すと、内半径 1・外半径 2・長さ 2(x が 1〜3)の筒(バームクーヘン型)になります。 断面はドーナツ(円環)で、その面積は π(2² − 1²) = 3π です。

体積 = π(2² − 1²) × 2 = 6π ≒ 18.85

③ 立体 R の体積(y 軸まわりの回転)

立体 Q を y 軸まわりに回します。高さ y で輪切りにして、y 軸からの距離 r がとりうる範囲を考えると、回転後の断面は円環になります。

Q の点は「x が 1〜3」「y² + z² が 1〜4」です。高さ y を固定すると、y 軸からの距離は r = √(x² + z²) です。

外半径: x=3 かつ z² が最大(z² = 4 − y²)のとき  →  r = √(9 + 4 − y²) = √(13 − y²)
内半径: x=1 のとき。さらに |y| ≦ 1 では z² の最小が 1 − y² なので  →  r = √(2 − y²)。  |y| > 1 では z = 0 がとれて r = 1。

断面積 = π(r² − r²) は次のようになります。

|y| ≦ 1 のとき: π((13 − y²) − (2 − y²)) = 11π(y によらず一定)
1 ≦ |y| ≦ 2 のとき: π((13 − y²) − 1) = π(12 − y²)

これを y = −2 から 2 まで積分します。

VR = ∫−11 11π dy + 2∫12 π(12 − y²) dy = 22π + 2π[12y − y³/3]12 = 22π + 58π/3 = 124π/3 ≒ 129.85

この値は、上の3D(モンテカルロ法による数値計算でも約 129.8)と一致します。

この立体(R)の正体

R は「球にまっすぐな穴」ではありません。式を整理すると、外側は半径 √13 の球面、穴の中央は半径 √2 の球面でできていることが分かります。横から切った断面を見ると分かりやすいです。

y 軸(回転軸) √13 √2 空洞 半径1 外側:半径√13 の球面(球帯) 上下は平らな円環のフタ(内半径1・外半径3)

近い形は、球に穴を空けた「ナプキンリング(ビーズ)」ですが、本来のナプキンリングは穴がまっすぐな円柱です。R は穴も球面(樽型)なので、決まった名前のない回転体です。強いて言えば「穴あきの球帯」と呼べる形です。

この問題について

これは数学IIIで学ぶ「回転体の体積」、とくに y 軸まわりの回転(バウムクーヘン型) の考え方を使う標準的な題材です。 「x 軸で回してできた立体を、さらに y 軸で回す」という二段構えになっているのが特徴です。 出題元は 名古屋大学 2011年 の入試問題で、本ページは X の @MFune2005 さんによる改変版を題材にしています。本ページの面積・体積は当方で計算・検算したもので、③は 124π/3 です(数値計算ともほぼ一致します)。

解法の考え方は、次のような数学IIIの解説が参考になります。